本も、コーヒーも、野菜も。ブックカフェ「マルベリーフィールド」

青梅線のローカル感が好きです。電車が停まったとき、ぽちりとボタンを押すのが、いい。たまに自分のいる側と反対側にボタンがあって、近くにいる人が降りる気配を察知してボタンを押してくれることも、しばしば。

「どうぞ」(ボタン押す人)
「あ、どうも」(降りる人)

このそっけないコミュニケーションが繰り広げられるって、素敵です。

そんないつもの青梅線シーンを経て、降り立ったのは中神駅。目当ては、ブックカフェのマルベリーフィールドです。

再開発が進んで、近年ガラリと雰囲気が変わった駅前。お店もまだ少なく、マリベリーフィールドの存在感が際立っているように感じます。


こちらが、店主の勝沢光さん。
真新しい店構えですが、実は勝沢さんは、お父さんが営んでいた「かつざわ書店」を引き継いだ、2代目。

お店の前には、地元野菜の販売も。思いつきで販売してみたそうですが、今では常連がつくほどの評判。野菜目当てのお客さんもいるそうです。

「野菜が売れたのは、実は予想外でした(笑)。それまでは、自分のやりたいことをかたちにすることを考えていたんですが、どうやらそうじゃないなと。地域に根ざしていくには、自分のやりたいことではなくて、真摯にまちの人たちの要望に応えていくことが大事だと思ったんです」(勝沢さん)

勝沢さんのそんな思いから、今では、本屋とカフェにとどまらず、お店をレンタルスぺースとして活用できたり、テイクアウト専門のサンドイッチ店「かつざわ」を併設したりと、お店の役割も実にさまざま。

軽食をとりながら読書という、至福の時間をお試しあれ。

本屋スペースとカフェスペースが融合した空間。

「いろんなことをはじめてはいますが、本屋であるというルーツは大切にしたい。カフェであるだけではなくて、本という知識・情報がある場所だからこそ、人が集まってくると思うんです」(勝沢さん)

「あなたの人生をより豊かにしてくれること」「東京の左半分もなかなか 地元のいいところ再発見」独自の棚づくりにも目を奪われる。

勝沢さんの強い芯をじわりと感じたところで、
話は私たちの会社でつくっている雑誌、多摩エリアの地域情報雑誌「たまら・び」最新号(企画:多摩信用金庫、編集・発売:けやき出版)についてのこと。

最新号がマルベリーフィールドさんのある昭島市の特集ということで…
「棚を使っていいですよ。ここ全部」と、勝沢さん。

その言葉に甘えた結果、なんと今、このような状態になっています。

お店を入ると、「たまら・び」がどんっと目の前に。

しかも、パネル展開催という豪華さです。

昭島市内のあの店、あの場所。ノスタルジックな街の風景が魅力的。

昭島を愛するこの店に、
昭島の人たちが載るこの本を置けて本当によかった。

帰り道、青梅線に揺られながら、強くそう思いました。

文・写真/佐藤琴音

マルベリーフィールド

月〜金7:00〜21:30、土8:30〜21:30、日・祝8:30〜18:00
不定休
昭島市中神町1176-36
JR青梅線中神駅徒歩1分
042-544-3746

たまら・びvol.97昭島市特集パネル展

2017/10/19(木)〜10/31(金)

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