ちょっととくべつ、のんびりモーニング 〜サンドイッチハウス とまと〜

朝はパン派の私。あこがれの朝食を求めて「とまと」を訪れたのは、月曜日の午前でした。
電車内に漂う、ちょっと重たいムードを背に、青梅街道駅で下車。駅から歩いてすぐ、サンドイッチがずらり並べられたショーケースが目に入ってきました。色とりどり、きれいに整列した様は、まるでケーキのショーケースのよう。

オーナーの鈴木さん(右)と、スタッフの木村さん(左)。

サンドイッチの種類はなんと約40種! 目移り必至、充実の取り揃えです。中には、期間限定「クラムチャウダー」「かき揚げ」といった変わり種も。

「開店から33年。変わらない味と同時に、お客さんは新しい味も求めていると思うんです。変わらないレシピも残しながら、自分たちが食べてみたいものを作っていきたいと思っています」(鈴木さん)

「とまと」は、1984年にオープン後、約15年前に鈴木さんがお母さんから引き継いだ店。鈴木さんがオーナーになって、少しずつメニューを増やしていったそうです。訪れた青梅街道店は5年前にオープンした2号店。本店は一橋学園駅近くにあります。

今日は2号店にあるカフェスペースで、朝食をいただきます。
熟考の末に選んだのは「ハムエッグ」(260円)と「フルーツミックス」(260円)。

ぽってりしているフォルムから、具が詰まっていることがわかります。

朝食セット(6:30〜10:30)だと、挽きたてコーヒー(S)が100円という嬉しい驚きです。

「ハムエッグ」の美しい断面! 顔にも見えてきて可愛いです。ハムがタマゴをロールしているというのが画期的。

その一口ひとくちのクオリティたるや。具が絶妙な加減で「ふんわり」サンドされているのがたまりません。そして具のバランスがとびきり!白身の食感が残るふっくらタマゴを楽しんだ後には、キュウリがシャキリと味を引き締めます。

「サンドイッチって、ただ挟めばいいというわけではないんですよ(笑)。具はもちろん選びますが、その組み合わせと割合が要。具だくさんがいい、という訳でもなくて。具の味を一番美味しくするには、バランスが大事なんですよね」

惣菜パンには、自家製マヨネーズを丁寧に塗ってから具を挟みます。パンがコーティングされ、具材の水分が染み込みにくくなり、ふんわり感が保たれやすいそうです。

例えば「あずき」には、試作を重ねた末、バタークリームや生クリームではなく、「マーガリン」を。タマゴサンドの「タマゴ」は、100gでも80gでもなく70g。具材の量は5g単位で細かく調整するそうです。

そうした細かなレシピが、一つひとつのメニューの裏にある。それがおいしさの秘密のようです。

食パンは市内の「第一パン」から。その日のうちに焼かれたものが早朝に届きます。他にも、野菜は市内の八百屋から、タマゴはeggg(鶏卵生産・販売店)から取り寄せることもあり、地域ともつながりが深い店です。

そしてもう一つ「とまと」ならではなのが、窓越しにお客さんとやりとりをするスタイル。自分で商品を持っていくのではなく、スタッフの方に「これと、あれと…」と注文するのが、ちょっと懐かしい。


お客さん一人ひとりと丁寧に顔を合わせるからでしょうか。通勤時間の常連ともなると、「いつもコンビーフを買っていくあの人は、7:08の電車の前に来るから、今から準備しておこう」など、まるで阿吽の呼吸のようなやりとりも生まれているそうです。

そんな風景は本店にも。こちらはテイクアウトのみ。

フルーツサンドを頬張りながら、スタッフの方とお客さんとのやりとりを眺めていると、これが33年の間、街で続けられたきた風景なのだと感じます。
するとサンドイッチを食べ終わるのが急にもったいなくなり、たまらずフルーツサンドの一つを鞄にしまいこみました。おいしい朝ごはんでお腹を満たされ、良い1日の予感がする、月曜朝のひとときでした。


おまけ:本店の入口にいる「とまと」のキャラクターは、鈴木さんが小学生の頃、お母さんのリクエストで描いたものだそうです。33年間、ずっと変わらない屈託のない微笑みに癒されます。

写真・文/佐藤琴音

サンドイッチハウス とまと

青梅街道店
小平市小川町2-1846
西武多摩湖線青梅街道駅徒歩すぐ
042-308-1180
無休(GW、お盆、年末年始を除く)
6:30〜16:00(日曜は〜15:00)

本店
小平市学園西町2-2-15
西武多摩湖線一橋学園駅徒歩すぐ
042-343-2779
無休(GW、お盆、年末年始を除く)
6:00〜16:00

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