可愛さあまって看板どうぶつ 002「CHANG’s 31」の いざ

お店:CHANG’s 31(国立市)
種別:いぬ
性別:女の子
名前:いざ
愛称:いざちゃん、いざこ
年齢:11歳
すきなこと:とかげとり

梅雨直前の日本晴れの週末。前から気になっていた看板犬に会いに行った。十六夜(いざよい)から名付けられたという今回の看板犬いざちゃん。国立駅からまっすぐ伸びる大学通り沿いにあるアンティーク雑貨店、「CHANG’s 31」の入口の定位置でいつものんびり過ごしている。

お店は、開店してもうすぐ40年。店内のいたるところに国内外のアンティーク雑貨がずらり。はじめの15年は喫茶店だったそうで、今も店内のレイアウトは所々に当時の名残が感じられる。

店内から眺める大学通りは、まるで日本じゃないみたい。

いざちゃんは開店の11時からしばらくの間は、寝そべりながら大学通りを行き交う人たちの観察をしている。その姿は大人にも子どもにも人気で、みんな手を振ったり、名前を呼んだり、なでたり、つかの間のんびりしたいざちゃんの雰囲気に包まれて、ほっこりと柔らかい表情で旅立ってゆく。

「この子はお客さんが入口にみえてもこのまま動かないのよ。だからお客さんが上をまたいで中へ入ってきたりして(笑)」
そういえば私がレンズを向けても触っても、ぴくりともしないいざちゃん。なかなかのマイペースさに逆に魅了されてしまう。
「ここにはね、猫好きの人も来るの」
とオーナーのチャンさん。何でですか?と聞くと、
「この子、よく眠るし猫みたいでしょう。犬ってぺろぺろなめてきたり、まとわりついたりするでしょ。そういうの一切なくてねぇ」
と笑った。たしかに、何事にも動じず、この我が道をゆく雰囲気も、猫っぽい。

いざちゃん、と呼ぶと、たまに白目をキョロっとさせて、こっちを見てくれる。

床にぺたーっとくっついて眠るのが大好き。チャンさんが “美人さんにみえるように” と選ぶ首輪は、毎年お正月に新しいものに交換している。

うるうる。

午後になると、いざちゃんに会いに、近所のお客さんがやってきた。
「いざちゃん、こんにちはー。ちょっと待っててね」
おやつを取り出すと、目をキラキラさせて起き上がったいざちゃん。
「この、待ての時の目がかわいいの。おかわりもお手も1年かかっていろんなパターン覚えてくれたんだよね」

パクっ。

こちらの常連さんは、11歳になるいざちゃんのためにシニア用のグルコサミンとコンドロイチン入りのジャーキーを用意していた。愛されてるなぁ、いざちゃん。

毎週散歩がてら会いにやってくるというご夫婦になでなでされる。

いつもはのんびりした雰囲気のいざちゃんだが、大好きなのはとかげ取り。
「とかげがいるとお店の前の生垣の上に乗って泳いでるみたいにわさわさして探すの。急にわーっとなるからびっくりよ(笑)」
大学通りにとかげが頻繁に出没することに驚いたが、タヌキ、ハクビシン、ウズラに亀、蛙…とチャンさんは国立で見かけるたくさんの動物を教えてくれた。お散歩中も何かを見つけるとしっぽをちぎれんばかりに振って、たのしいわぁって顔をするのだそう。

街に暮らす人に愛され、国立にまだまだ残る自然の中で野生の勘も取り戻しつつ、今日もいざちゃんは、のびのびご機嫌に暮らしている。

取材・文/三森奈緒子

  

    

CHANG’s 31

11:00〜18:00(土・日のみ営業)
国立市東2丁目

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